AIインフラの拡張に持続可能な物流戦略が必要な理由
公開日:2026年7月2日
アジア太平洋地域全体でAIへの需要が加速する中、データセンター事業者、インフラプロバイダー、システムインテグレーターは、演算能力の導入を急ぐだけでなく、国境を越えた物流や持続可能性に関する課題への対応にも取り組んでいます。この競争を勝ち抜くため、企業はAIインフラの物流を習得しなければなりません。これは、サーバー、GPU、冷却システムなどの物理的なハードウェアのエンドツーエンドの輸送と取り扱いを意味します。
こちらのページでは、以下についてご案内します。
AIインフラの拡張に伴う物流上の課題
Deloitte社によると、アジア太平洋地域は世界の次なるデータセンターの拠点となる見通しであり、2030年までに同地域全体で約8,000億ドルのデータセンター投資が見込まれています。データセンターの容量に対する需要は、AIの導入や、大規模言語モデル(LLM)の学習・運用に必要なコンピューティングリソースによって部分的に牽引されています。
これは、データセンターの構築や拡張を行う企業の増大するニーズに対応し得る拡張可能なデータセンター・システムインテグレーターやインフラプロバイダーにとって、好機となります。この機会を現実のものとし、AIインフラを効果的に拡大していくためには、データセンターの物流に関する信頼性の高い、持続可能な戦略が必要です。
データセンター・システムインテグレーターやインフラプロバイダーの物流における主な課題は次のとおりです。
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重量があり、扱いにくいハードウェアの移動:AIハードウェアの出荷には、重量があり、移動が困難な巨大なサーバー、サーバーラック、冷却システムの移動が伴います。例えば、背の高いサーバーラックは、転倒や傾きのリスクを軽減するために、梱包や取り扱いは慎重に行う必要があります。こうした事故は、データセンターの稼働開始スケジュールに重大な損害や多額の費用を伴う遅延をもたらす恐れがあるからです。
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輸送中の壊れやすいハードウェアを保護する:重大な衝撃によりサーバーが使用不能になる可能性があるため、企業は振動の事前監視や温度管理による輸送でリスクを軽減できる物流パートナーを必要としています。
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税関および越境輸送の管理:AIインフラプロジェクトでは、多くの場合、複数の国のサプライヤーや顧客と連携してコンポーネントやハードウェアの輸出入を行ないます。一部の地域では、地元の配送業者がコスト面でメリットをもたらす場合もありますが、その管理に必要なリソースが、節約できる費用を上回ることがよくあります。プロジェクトを順調に進めるために、企業は、国境を越えた輸送を調整し、円滑な通関手続きを確実に実行するためのツールと専門知識を備えた、単一のグローバル物流プロバイダーを必要としています。
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厳しい導入期限の遵守:新しいデータセンターの構築や拡張の遅延を防ぐため、データセンターのシステムインテグレーターやインフラプロバイダーは、信頼性の高い所定時間配達を必要としています。企業は、異常気象や地政学的事象などの混乱に直面した際、リスクを予め軽減し、貨物の配送ルートを変更できるようなリソース、専門知識、そして広範なネットワークを備えたパートナーを探すべきです。
持続可能な物流で効率的にビジネスを拡大
企業は、事業を迅速に拡大するために重機を確実に輸送できる体制を整える必要がある一方で、環境・社会・ガバナンス(ESG)の要件を満たすため、責任ある形で輸送を行わなければなりません。ESGに関するポリシーや規制は、企業が持続可能かつ倫理的な取り組みを導入する上での指針となります。スコープ3排出量に関する物流の透明性を示し、持続可能性への取り組みを強化することは、コンプライアンスの観点から重要であるだけでなく、ビジネス上の優位性を築く機会でもあります。
シンガポールのISSBに準拠した気候変動報告基準やオーストラリアの持続可能性に関する報告基準といった規制により、一部の上場企業には、サプライチェーンパートナーの温室効果ガス排出量、いわゆる「スコープ3排出量」について報告することが求められています。これにより、物流や、サプライヤーから購入した商品の輸送によって発生する排出量に関する透明性の確保がますます求められています。
すべての企業が直ちに報告義務を負うわけではないものの、物流などの業務における持続可能性について検討し始めることは、企業にとって有益な取り組みです。データセンターのシステムインテグレーターやインフラプロバイダーは、自社の環境への影響を積極的に把握し、その低減策を模索することで、サプライチェーンにおいて信頼できる先進的なパートナーとしての地位を築き始めることができます。
朗報は、始めるにあたって莫大なリソースは必要ないということです。まずは、最も価値の高い、あるいは利用頻度の高い輸送ルートから排出量の追跡を開始してください。この最初の物流データを用いて基準値を確立することで、持続可能性の実現可能性を実感でき、正式な報告が求められる前に万全の準備を整えることができます。
企業が物流に伴う排出量を可視化できるようにするために、FedExではFedEx® Sustainability Insightsなどのツールを提供しています。このツールは、FedExネットワークのほぼリアルタイムのデータを用いて、個々の追跡番号およびFedExの配送アカウント全体について、CO2e排出量を推定します。お客様は、FedEx.comにログインすることで、過去の排出量データにアクセスしたり、追跡番号で検索したりすることができます。
配送ルートを最適化し、不要な走行距離を削減するため、AIを活用した配送順序決定ツールも導入しました。このツールは、荷物の体積や顧客の仕様などの情報を基に、配送順序をインテリジェントに計画し、走行距離を最小限に抑えることで、二酸化炭素排出量の削減を図りつつ、業務効率の向上を実現します。
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重要なポイント:AIによる需要変動に対応した物流戦略の構築
要するに、AIインフラの拡張は、スピードと責任のバランスを保つことが求められる、非常に大規模な取り組みです。データセンターのシステムインテグレーターやインフラプロバイダーは、高価なハードウェアの確実な輸送に加え、スコープ3排出量の追跡も提供できる物流プロバイダーと提携する必要があります。
以下は、コンピューティングリソースが不足している状況下で、AIインフラへの需要に対応するための物流戦略を策定するためのヒントです。
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単一のグローバル物流プロバイダーと提携する:バラバラな配送業者のネットワークに頼るのではなく、FedExのような単一の物流パートナーを選ぶことをお勧めします。FedExは、高価値で納期が厳しいインフラ機器の輸送に豊富な実績があり、サプライヤーや顧客の全拠点にリーチできるグローバルネットワークを備えています。
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輸送中の高価値インフラを保護する:重量があり、衝撃に弱いAIインフラやサーバーの移動には、慎重な取り扱いが必要です。FedEx Surround®のようなソリューションを含み、リスクを最小限に抑える、信頼できる物流パートナーを選択しましょう。
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環境への影響を把握:ESGは、単なるコンプライアンス上のチェック項目ではありません。環境への影響を積極的に把握することで、サプライチェーンにおいて信頼されるパートナーとしての地位を確立し、競争優位性を築くことができます。
よくある質問(FAQ)
AIサーバーを安全に出荷するにはどうすればよいですか?
AIサーバーを安全に輸送するには、重量貨物を扱うことができ、かつ、振動監視や温度管理輸送などのソリューションを提供している信頼できる物流業者と提携することで、繊細な内部部品への損傷リスクを軽減することが重要です。
重量があり、価値の高いハードウェアを持続可能な方法で出荷するにはどうすればよいですか?
環境に優しい梱包材を選び、ルートの最適化や車両・施設の近代化といった取り組みを通じて、排出ガスや廃棄物の削減に尽力している物流業者と提携しましょう。
スコープ3排出量の追跡がデータセンター・システムインテグレーターやインフラプロバイダーにとって重要なのはなぜですか?
スコープ3排出量の追跡は、データセンター・システムインテグレーターやインフラプロバイダーが環境への影響を管理するために、十分な情報に基づいた意思決定を行うのに役立ちます。このデータを積極的に監視することは、インテグレーターやインフラプロバイダーが、ティア1パートナーや上場企業から課される、ますます厳しくなるESG報告要件に対応する上でも役立ちます。
企業はどのようにして配送による排出量を追跡できますか?
企業は、FedEx® Sustainability Insightsなどのツールを活用して、配送に伴う排出量を追跡することができます。このツールでは、ほぼリアルタイムのネットワークデータを提供し、個々の追跡番号や配送アカウント全体について、CO2e排出量を推定することができます。
FedExはESGおよびサステナビリティ目標をどのようにサポートしていますか?
FedExでは、「FedEx® Sustainability Insights」などのデジタルツールを提供し、お客様の配送に伴う排出量を正確に追跡・報告できるようにしています。また、AIを活用した配送順序決定ツールを活用し、配送ルートを最適化することで、お客様の大規模インフラ設備をより効率的かつ持続可能な方法で配送するよう努めています。