インコタームズ®とは?
インコタームズ®の意味
インコタームズ®が国際輸送に欠かせない理由とは?
インコタームズ®による出荷では、世界貿易における買主と売主の明確な責任、輸送費用、リスクについて定めています。これには、売主から買主にリスクが移行する時期、および輸送、保険、通関手続き、配達業務を管理する当事者について記されています。
買主と売主の責任は、使用される配達条件によって異なる場合があります。たとえば、運送人渡しインコタームズ®では、売主は買主が指定した運送業者に商品を引き渡します。しかし、関税込持込渡しインコタームズ®では、売主がすべての運送費用、輸入関税およびその他の税金を負担するため、シームレスな顧客体験を提供したいと考えているEコマース企業の間で人気の選択肢となっています。
明確なインコタームズ®を設定することで、買主と売主は発生し得る費用に関する誤解や紛争を避けることができます。
インコタームズ®のメリットとデメリット
インコタームズ®は、国際貿易契約を標準化し、買手と売手の責任を明確に定義する効果的な方法ですが、いくつかの制約もあります。
| メリット | デメリット |
|---|---|
| 標準化:インコタームズ®は世界的に認識されているため、契約における曖昧さを減らします | 不完全な契約:インコタームズ®では所有権、支払い条件、または違反に対する責任については定義されていません |
| 明確なコミュニケーション:インコタームズ®は買主と売主の役割、責任、リスクについて定義します | 紛争に関するガイダンスがないこと:インコタームズ®には、物流に関する紛争を解決するためのガイダンスはありません |
| すべての輸送方法に適用:インコタームズ®は、海上輸送、航空輸送、陸上輸送、鉄道輸送、およびマルチモーダル輸送において使用できます | 誤用の可能性:買主/売主がインコタームズを適用する方法/タイミングについて十分に理解していない場合、誤ってインコタームズ®を使用する可能性があります |
| 関連性の高さ:インコタームズ®は、世界の貿易情勢の変化に合わせて定期的に更新されます | 解釈の余地:一部の企業や裁判所がインコタームズ®について異なる解釈をする場合があります |
インコタームズ®2020とそれに適用される輸送手段
1936年に初めて導入されたインコタームズ®は、最新の貿易情勢に合わせて10年ごとに更新されています。最新版はインコタームズ®2020です。
| あらゆる輸送方法に適用されるインコタームズ®2020規則 | 海上および内陸水路輸送向けのインコタームズ®2020規則 |
|---|---|
| EXWインコタームズ® – 工場渡し 買主が売主の敷地からほぼすべてのリスクとコストを負担します。 |
FASインコタームズ® – 船側渡し 売主は港で船の横に商品を置き、買主がそこから引き継ぎます。 |
| FCAインコタームズ® – 運送人渡し 売主は買主が指定した運送業者に商品を配達します。 |
FOBインコタームズ® – 本船渡し 売主が船に商品を積み込み、買主はその時点からコストとリスクに責任を負います。 |
| CPTインコタームズ® – 輸送費込み 売主が運送料金を支払い、買主は運送業者が商品を受け取った時点からリスクを負います。 |
CFRインコタームズ® – 運賃込み 売主は仕向港までの運送料金を支払いますが、商品が船に積み込まれた時点で買主がリスクを負います。 |
| CIPインコタームズ® – 輸送費保険料込み CPTと同様ですが、売主は買主のリスクに対して包括的な保険を提供します。 |
CIFインコタームズ® – 運賃・保険料込み CFRと同様ですが、売主は商品に対して海上輸送中の保険を付保する必要があります。 |
| DAPインコタームズ® – 仕向地持込み渡し 売主は商品が所定の場所に届き、荷降ろしできる状態になるまでの費用とリスクを負担します。 |
|
| DPUインコタームズ® – 仕向地渡し 売主は所定の場所で商品を荷降ろしします。インコタームズ2010のDATに代わる条件です。 |
|
| DDPインコタームズ® – 関税込持込渡し 売主が輸入関税およびその他税金を含むすべての費用とリスクを負担します。 |
すべての契約書に正しいインコタームズ®の条件を明記することが重要です。インコタームズ®2025が近日中に発表される予定ですので、定期的に最新情報をご確認ください。
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